四万十市地域おこし協力隊四万十市地域おこし協力隊

2019年5月21日
ドラム缶で炭焼き!?

後川・大川筋地域担当の高木です、花めいた季節も終わり初夏へとまっしぐらですね!いかがお過ごしでしょう?新緑が美しく、汗ばむような陽気の日も増えてきました。

さて今回のブログはタイトルにもある通り、ドラム缶で炭焼き窯を作る活動についてです。

 

もともと炭焼きが盛んだったらしいこの辺りの地域ですが…今では段々とやる人も少なくなっているようですね、昔は炭は生活に密接に関わり 燃料としてはもちろん、田畑の土壌づくりなどにも利用し人の営みには無くてはならない物だったようです。山仕事と炭焼きはセットだったという話も聞きました。

『時代は変わったからのぅ…もう昔ながらの山師もおらんし、炭を焼く人もじきいなくなる。今はそれが仕事や商売にはならんから、やりだせば手間もかかるし 時間もかかる。えらい仕事よ!寂しい事だが仕方ない。』と遠い目で語るおんちゃんが印象的でした。

現代では一般の方はもっぱらBBQなどに使うのがほとんどでしょうか?あとは飲食店などでは消臭剤がわりやオブジェなどに多く使われていますね、高木も趣味のキャンプでは基本は薪を使いますがたまに炭のお世話になります。

さて前置きが長くなりましたm(__)m ドラム缶炭焼き窯の話をしましょう(笑) そもそもなぜドラム缶なのか?というと、さっきも書いた通り炭焼きは大変なのです。ざっとですが学んだ範囲での行程を書いてみます!より詳しくご存知の方もいるでしょうがお付き合いください。

まず窯づくり!路盤を掘り、土間打ちをし 石組みをして高さを作り 赤土で壁や天井を作る、天井は短材をドーム状に敷き並べて赤土を盛り、それをひたすら叩き締める。最後に窯に火を入れ中の骨組みの役割だった木を焼き落とす…文章にしたら簡単そうですがとんでもない!時間と労力がいるし、色々な材料や道具も必要です。

     

 

それなりの知識と技術を持っていないと大きな失敗や事故にもつながります。

 

そんなこんなでちゃんとした炭窯を作りあげたらいよいよ炭焼き!なのですが…まず山で木を伐ります その木をさらに炭用に製材し、窯内に立てて並べます、 焚くための薪を用意して焚き口から火をつけます。窯内に熱風を送り込み徐々に材に点火させていきます、はじめは水煙が立ち始めそれが白煙に変わります、今度は白煙から炭化が始まったサインの青い(透明な)煙に変わります、段々と煙の量が減っていき『ここだ!』というタイミングで煙突を閉じ完全に密封、そのまま窯内の温度が下がるまで待ちます。窯の規模や構造にもよりますが少なくとも点火してからは数日間かかり、その間も煙の様子を確認したり 煙突の口を調整し空気の導入量を調節したりと…やる事はあります。そして炭化させている間にまた山に入り、次に焼く分の木を伐り出し準備する。冷めた窯内から出来上がった炭を取り出し、適当な大きさに切って完成。出来た炭を販売するなどの場合は一定の規格に準じた大きさにキレイに切りそろえる必要があります!と、ここまででとりあえずの一回転。かなり要約的に書くだけでもこんな感じです!

   

   

ちなみにですが平均的な生産量100㎏以上~くらいの規模の窯をモデルにしています、中には数百㎏生産できる窯もあり 窯の規模に応じて手間も時間もかかると思って良いでしょう。いかがでしょうか?例えばお勤めの合間にや、農作業と並行してやるには少し大変だと思います。

 

そこで提案したいのが今回のドラム缶炭焼き窯です!何だかテレフォンショッピングのようなノリになってしまいましたが(笑)

このドラム缶炭焼き窯なら土造りの大掛かりな物は必要ないし、たくさんの木を伐る事もありません!ちょっとした支障木や竹藪を払った際に出る物も利用できるし、何より炭焼きにかかる時間が14~16時間程度とだいたい半日で焼きあがります。

当然、集炭量は多くなく10㎏くらい~ですが どうでしょう?常に木炭を必要としない生活ならば十分ではないでしょうか。

木炭・竹炭以外にも小さな缶などに色々なものを入れて窯内で焼けば飾り炭なども手軽に作ることができます、お子さんやお孫さんと楽しみながら炭焼き体験してもらえると思います!まずは『奥鴨川』という地域で炭焼きをされている方に場所をお借りして、【ドラム缶炭窯 試作1号機】を設置します!実際に私が炭焼きをして随時成果をお知らせしていこうと思います。

   

おススメするだけで結果が出ないのではダメですからね!そのうち体験会などを開けたらいいなぁ、と思います。

『ドラム缶で炭焼き!?』シリーズは続きます、ではまた!