四万十市地域おこし協力隊四万十市地域おこし協力隊

2019年6月24日
お世話になりました。

富山地区担当の原田です。

ついに今月いっぱいで協力隊を卒業することとなりました。

3年前のこの時期、とんころとんころ関東から僅かな荷物を積んだ軽自動車で、ペットのカメと一緒に四万十入りしたのが昨日のことのように思い出されます。

到着した翌日、カメが逃げ出してご近所中が心配して探してくれたことをいまだに笑い話にされています。

 

都会にいたころと比べたら非日常の日々を過ごしてきました。

キャラの濃いご近所さん、朝も晩もずっと聞こえてくる川のせせらぎと鳥の声、季節ごとにやってくる新鮮な旬の食材、生活インフラを自らの手で維持管理する集落コミュニティ。

色々と鍛えられ、豊かになった気がします。

いつの間にか郷土料理も少しは作れるようになり、魚も捌けるようになり、火おこしもスムーズに、鳥の見分けもすこーしだけ・・・。

 

田舎で暮らしたらやりたいと思っていた色々なことにも挑戦させて頂きました。

 

2年連続で行なった稲作は、「お金をかけず身の程に合ったやり方で」をモットーに薬は使わず、機械は最小限でやり通しました。

このときが一番地域の皆さんに感心されたと感じました。

除草剤を撒かない代わりに朝夕と草引きをして、肉食の昆虫や水棲生物をなるべくのこし、水の温度に気をかけ、ケチケチと手間をかけて作ってみました。

結果、他の田んぼに劣らない収穫率だったことがご近所さんには驚きだったようです。

「自然農や有機栽培で出来るに越したことはない」という持論ですが、これが出来たのは借りた田んぼが小さかったからで、減っていく人数で広い農地を維持するには大変な労力が人々の暮らしにのしかかるということも身を持って学びました。

都会の人が抱く田舎への理想、田舎の人が抱く都会への理想、その両方をこの3年間で学びました。

 

稲作の話は個人のブログで紹介しているので気になる方はこちら。「ちいさな木こりのおすそ分け米」

このページは任期後のナリワイの手段の1つとして立ち上げたページです。

任期後もこの地で~という心づもりで意気込んでおりましたが、良縁に恵まれ県内での引っ越しをすることとなりました。

山から山への移動になるので、この3年で身に付けたことを糧にこれからも高知でお世話になります。

地域の皆さんからは後ろ髪をひかれる言葉をかけて頂きながらも、高知での実家と思ってたまにはかえって来いよと温かな送り出しの声も頂きました。

 

ありがとうございます。

 

このブログでの更新も最後となりました。

自分の興味のある内容ばかりを更新し、地域の人の登場が少なかったかな~とも思いましたが、読んでくださっている方がいて嬉しく思います。

 

最後は住んでいた大屋敷での送別会の写真です。

「お前はサナボリで歓迎会をしたから、サナボリでお別れ会だ!」

と言われ留守の間に日程が決まっていました。

さなぼりとは集落全員の田植えが終わったときに行う慰労会です。

なんだか稲作がらみの内容になってしまいました。