① 白蟻や雨漏り・湿気による柱の腐食による沈下が原因の場合は、柱の補修・交換は処置になりますが、その基の原因となる白蟻、雨漏り・湿気への対策を行わず、柱の交換だけを行った場合、数年後に同じ症状が再発するでしょう。
白蟻が原因の場合は、白蟻用の薬剤を木材に塗布することも大事ですが、床下に湿気がこもることで白蟻が住みやすくなっている場合は、通気・換気の改善も必要になるでしょう。
また、雨漏り・湿気が原因の場合においては、水の侵入経路・湿気の原因を特定して対策することが必要となります。
② 地盤沈下が原因の場合も同様に、柱のジャッキアップによる傾きの補修は処置になりますが、その基の原因となる地盤沈下の対策を行わずに、ジャッキアップを行った場合、数年後に同じ症状が再発するでしょう。
もともとの地盤が弱く、継続的に傾きが進行している場合は、地盤改良が必要と考えますが、地盤沈下の過程で、地盤が押し固められていくことで、近年では沈下(建物の傾き)がおさまっている場合や、建物は数年だけ使えればいいという場合は、割り切って、対策は不要と考える事も出来ます。
③ 施工不良が原因の場合は、もともとの施工が歪んでいますので、傾きを補修(処置を行う)することで解決します。
以上、傾きの主な原因となる3つのケースについてリフォームの考え方をご紹介しました。
DIYでリフォームを行う時の鉄則は、ケガをしない・させない事ですが、建物の傾きを補修するためには、構造躯体(基礎・柱等)に手を加えることになるため非常に危険ですので、専門家の助言を受けながら行うことをお勧めします。